批評の奥深さ

http://d.hatena.ne.jp/CAX/20060908/bookmark

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/madrugada/20060731/book1

上記のエントリーは、以前に日記の方で紹介したことがあるのですが、その時はブックマークはしていなかった。だがフッと思い、(自分の為に)バーコード関連の情報を整理する意味で、昨日の夜ブックマークしてみた。

……で、翌朝に軽く確認したら、思っていたよりも多くの人がブックマークしていたので、ちょっと吃驚した。

日記内で軽く言及&紹介するよりも、そこそこに「お気に入りに登録しているユーザー数」を抱えていれば、影響的伝播率としては、はてなブックマークの方が高い場合があることに気付いた。


逆に,日記を書こうがブクマつけようが,無名の人であればまるで反応はない。たとえばそろそろ落ちついたOhmyNewsのmixiネタは,ちょうど掲載された頃にはじめて読んでブクマしてたのだけど,2人目がついたのは翌日の夜だった。いいネタだと思うんだけどなー,と思ってその次の日みたら100users 超えてました。あれよあれよといううちに,あちこちの日記でも取り上げられ,naoyaさんのところで不正アクセスの問題への疑問が出て,などなど。


あれで思ったのは,やはり取り上げる場の人気は話題の伝播速度に影響するということ。まあ被お気に入り一桁の自分のようなのがブクマしたところで,そうそう伝播はしないのです。また注目エントリまであげられなければ,二人以上がブクマしたところで見える場所にはこない。実際,ブクマ初期の数名はページ→ブクマに流れた人で,はてブや日記をみて記事を読んだわけではないだろう。


しかしそれ以上に強く感じたのは,本当に面白いネタは,たとえ最初は有力な人に捕捉されなくても,時間をかければ確実に伝播するのだな,ということ。それが本当に面白いネタであれば,百戦錬磨のブロガーやブックマーカーが見逃すはずもなく,そして有力なブックマークがつけば,その話題は急速に伝播する。Ohmyのニュースも三桁被ブクマの人が取り上げだしてから加速し,影響力のある人も含め,はてな外も含めて多くの人に言及された。このことに関して,自分のブクマや日記はおそらく何の影響も及ぼしてはいない。ネタそれ自体の価値が,自然と注目を引き出した,ということだろう。


このあたり,図書とか学術論文とかでも同じことですね。本当に価値のある論文は,報道されなくても,NatureやScienceで掲載・引用されなくても,最低限みることができるような場所に提出されていれば,必ず誰かが発見し,その重要性を認められるものなのだと思う。もっとも,そのためにかかる時間はネット以上に膨大で,かつては数世紀かかって認められた例もあちこちある。こういうのの時間を短縮するのが,書評やレビュー論文なんかの役割なんだろうなー,などとつらつら思った。


しかし,メディアの役割がそういう「価値のある情報を広報する」ということであるなら,むしろはてブなどのSBMの方がよっぽど「市民メディア」なのかもね。


[蛇足]


ちなみにエントリ先で取り上げられてる私本管理 Plusさんは,自分も数年来使ってますが,ほんといいソフトです。
プラグインもあれこれ用意されていて,Amazonのみならずおもだったネット書店のはだいたい対応してるし,Webcat Plusの書誌や,あきらさんのISBNDB国会図書館ほか複数のサービスから書誌データを取得してる)なども対応しているため,たぶん国内で出版されてるISBNのついてる本のほとんどは利用可能。蔵書データを出力してサイトにUPする機能などもあり,CGIとかPHPとかいじれる人ならちょっとした図書館管理ソフトとしても使えそう。また,単純にISBNの一覧から書誌を取得してくれるので,仕事で本をまとめて探すのに使ったりすることもあります。


最近は取得した書誌データを共有するプラグインなどまである様子。もしかして,個人向けNACSIS-CATみたいに使えるんじゃないすかね? コレ。