これなんてリテラシー教育のテスト?

愛媛県の校長自殺の件。
なんかあちこち微妙に違うようで,同じようで。実際,何が起きてるんだ,これ?
(多分,ソースはある程度共通だろうに。ここまで書き方が変わるもんなのか。。。。)


読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061106it04.htm

県教委によると、校長室に残されていた遺書には「自分の認識不足や怠慢があった」と書かれていた。自宅にも、妻あての遺書があったという。

同校から、県教委には必修逃れの報告はなかったが、政岡校長は、「地歴」の必修逃れについて県教委に2回、相談に出向いていたという。


産経
http://www.sankei.co.jp/news/061106/sha010.htm

教育委員会によると、政岡校長は、未履修問題について県教委の指導を求めたとみられる内容の遺書を校長室に残していた。この中には「生徒諸君の負担が軽くて済むようなご指導をいただけないか。わたしの認識不足、優柔不断の責任です」との文言があったという。

(「履修漏れなし」の言及なし)


朝日
http://www.asahi.com/edu/news/OSK200611060039.html

同校によると、政岡さんは必修科目の世界史をめぐって県教委に履修漏れに当たらないかを相談しており、「生徒が無事卒業できるか心配だ」と教頭らに話していたという。

県教委は「現時点で高校から相談を受けていた内容に限れば履修漏れはなかった」としている。


毎日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061106-00000041-mai-soci
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20061106k0000e040071000c.html

同校は「履修漏れはないが、校長はその関連の問題で悩んでいたようだ」としている。

県教委高校教育課は「(政岡校長とは)履修漏れについては問題のないという話をしたばかりだった」としている。


日経(共同通信
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20061106STXKB062306112006.html

教育委員会によると、政岡校長は必修科目の未履修問題論議されて以降、同校の地理歴史の履修方法や、推薦入試などで大学に提出する調査書の記載方法について悩んでいた

政岡校長は県教委の指導を求めたとみられる内容の遺書を校長室に残しており、「生徒諸君の負担が軽くて済むようなご指導をいただけないか。わたしの認識不足、優柔不断の責任です」との文言があったという。

同校教頭によると、政岡校長は教頭あての遺書で「調査書の地理歴史の記載方法に整合性が取れていないために、生徒の受験がうまくいかないことがあれば申し訳ない」と記していた

(「履修漏れなし」の言及なし)


「履修漏れはないが、校長はその関連の問題で悩んでいた」

履修漏れの事実がないのに悩んでて,遺書で生徒のことをお願いしてるって,あきらかに矛盾してる。校長が勘違いして自殺したという可能性を除けば,高校と教育委員会の組織ぐるみの隠蔽以外にないが……。


[追記]

「調査書の地理歴史の記載方法に整合性が取れていない」 ←このへんに注目すると,いわゆる[履修漏れ|必修逃れ]とは別の問題で悩んでいた,という可能性もあるのかな。明確に誤ってはいないが,問題になりそうな点を含んだカリキュラムだったとか?


[追記2]


時事通信のもあった。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2006110600452

 同署や県教育委員会によると、校長室には教頭と県教委高校教育課長あての遺書がそれぞれ残されていた。遺書には「お騒がせして申し訳ない。生徒には本当に責任はありません」「生徒の負担が軽くて済むご指導をいただきたい。私の認識不足、優柔不断の責任です」などと書かれていた。


遺書の記述の新規引用部分があること,県教委宛と教頭宛の二通があったのが明文化されてるのとが他紙との違い。これに他紙で言及のある夫人宛のを足して,計3通の遺書があったってことなのかな。