続・貸し本棚(満員御礼)

センター終わって帰ってきたら前回のが人気エントリ入ってて引きました;
ちょっとまて,そんなたいそうな記事か。


しかし「書いてみるメソッド」は本当に強力。Hebiさんに続き,コメントでもナイスな情報が。


書籍保管サービス旭屋書店
id:worris さんよりご紹介)

B5本が30冊入るケースで1個月210円からOKの書籍保管サービス。50ケース(B5本1,500冊。もちろん文庫やコミックスだと倍以上。)だと初期投資(送料とケース代)が36,800円,保管料が年間126,000円で,月で割ると10,500円ちょい。トランクルームとか考えると安い安い。保管環境も素晴らしい。また利用したいときは送料630円で1箱配送とのこと。欲しい本が数冊あるんなら安い*1


つーか,そもそも「海難記」さんの記事のネタ元だった旭屋書店のサービスなんですね。意外な縁というかなんというか。自分は渋谷だと旭屋書店より大盛堂書店*2にお世話になった記憶があるなあ。ブックファーストの方が品揃えあるのに,妙に気に入る本があったんだよねあそこ。と,余談余談。


ちなみにブクマ経由でたどると同様のサービスを以下でもやってるとのこと。

ブック・キープ・サービス(東京書庫)


ケースは若干こちらの方が大きいようだけれど,1ケースあたりの初期投資や保管料はほとんど変わりませんね。こっちは閲覧サービス(直接保管庫にいって預けてる本を見る。1回1ケース210円らしい)なんてのもあるらしい。
両者の優劣はよくわからないけれど,手元におく必要がないのならよいサービスかも。


で思うのは
「すでにこういうサービスがあるんなら“貸し本棚”なんていらなくね?」
ではなくて,「なんだ,これと提携すりゃいいんじゃん」って話。


要するに,保管や郵送はそういうところにやってもらって,蔵書のデータベース化や検索インターフェイスと,書籍単位での本の積み替えとかを“貸し本棚”でやる。ビジネスモデル的には,本一冊の目録化(背画像撮影なども含む)あたり100円とか? 上記サービスでの1ケースあたり何千円,とかでもいいかも。目録は一回作れば後はあんまりいじらないので一回払い。それとは別にデータベース管理のための会費が,月1500円とかで。


実際問題,蔵書家の「本の管理」ってのは,自分でやろうとすると非常に高いコストのかかる作業なんですよね。最近は私本管理Plusみたいなフリーで高機能な蔵書管理ソフトがあるのでやる気になればけっこうできるんですが,図書館並に使いやすく管理するのって,正直大変だと思いますよ。*3
つまり,書庫と司書を外注した自分専用の図書館,という感じになるんだろうか。


まあネックなのは,やはり本が手元におけない,というところでしょうね。そのニーズはよくわかります。背画像の仮想書架でも,実際に手にとれるブラウジングとははるかに便利さが違いますから。
Web上の検索インターフェイスでどこまで現実の開架の利便性を再現できるか,というのは非常に興味深い研究課題だと思うのですが,いまだに納得できるレベルの再現性を実現してるものはないような気がします。
まあこのへんは空間やお金などの要素をからめての妥協点であって,開架を諦めることで安価に蔵書を管理できるんなら,それなりにニーズはあると思う。つーか,万単位で本もってる人って,すでに書架の状態で本読める状況にはなってない気がします;*4


まああとインターフェイスの話でid:zebevogueさんから紹介されたのがこれ。


Flib - FlipViewerで楽しめる電子ブック図書館


こっちはわたしも(別URLですが)ブクマして注目してましたが,インターフェイスという面ではあんまり考えてませんでした。そういう視点で見ると,確かに面白いかも。
似たようなデザインで蔵書を管理できるソフトでDelicious Libraryというのもありますね。背を出すか書影を出すか,という違いですけど。


Flibみたいに,実際に書架を歩き回ってるようなインターフェイスというのも面白いかも。ま,書架が4つしかないなんてダメダメですがw


いやあ,思いつきでも書いてみるべきですね。お二人とも情報提供ありがとうございましたー。


(今回も)追記


記事を書き上げてから,「書籍保管サービス」のところで見た「JCC」という略称がずっと気にかかってたことを思い出す。で,検索してみる。

Japan Culture Corp. 株式会社カルチャージャパン




……。
ここって,図書館総合展の運営じゃん!?
自分,あれが有楽町でやってた頃から毎回ずっと通ってるんだが。。。そうか,そういう会社だったんだ。。。。orz


つーか旭屋書店は単純に提携だか広告だかなんですね。本家よりよっぽど見やすいけど(マテ

*1:一冊なら冊子小包が使えるのでもっと安い。図書館間の相互貸借ではよく使います。

*2:つぶれた渋谷本店の方。駅前店はちょっと趣味に合わない

*3:なんせ,中の人である自分さえ,自宅の蔵書はろくに管理できてませんから(死

*4:すぐに読めなくても手元におきたい,ってニーズもあるのはわかるけど,あれはわりと精神的な話で,実用性からすれば倉庫の奥の整理されてない1冊も数百キロ遠くにおいてある1冊も大差なかったり。